大人のビジネスマナー~古閑健二郎

古閑健二郎です。大人になってから学びたいと一番ご相談を受けるのがビジネスマナー。社会人として恥ずかしくない立ち振る舞いについて

贈り物の出し方~古閑健二郎

贈り物の出すときは、洋室でも日本間でも挨拶や祝詞の述べ方はありません。


「このたびはお嬢さまのご結婚のお日取りもおきまりになりましたそうで、誠におめでとうございます。」と祝辞を述べ、


相手が、「ありがとうございます。おかげさまで。」


などと言ってお辞儀をしたら、こちらもお辞儀を返してから、持参の贈り物をさし出します。



洋室の場合、贈り物は、自分の席の前の小卓の上にのせておきますが、以上のような挨拶を終わったら、その風呂敷をといて、品物を相手のほうへ向けなおし、


「これは、ほんの心ばかりのもので(ございま)すが、お祝いのしるしにお納めください。」


などと祝辞を述べて、先方の前の卓上に置きます。


先方の卓が離れている場合は、自分の前の卓上から、心もち、相手の方へ位置を移すだけでもかまいません。


それに対して相手が、「これは、ご丁重にありがとうございます。」


という様に礼を述べて、お辞儀をしたら、こちらも同様にお辞儀を返します。


そのあと、相手が、「さあ、どうぞ、こちらへ。・・・」


と上座をすすめたら、そのほうへすすんで、前と同じ要領で腰をおろしますが、相手が非常に目上の場合は、


「勝手でございますが、こちらで失礼させていただきます。」


というふうにいって最上座を避けてもかまいません。




古閑健二郎(マナー講師)